2016.12.05

数の歴史

ばる

「数」という概念。この概念がなければ今日の科学の発展はなかったでしょう。
今回はこの「数」という概念の歴史を見ていきたいと思います。



「数える」ということ


"数"という概念はいつどうやって生まれてきたのでしょうか。

原初、"数える"という行為は動物1頭と何らかのしるしや石とを対応させて数えるという方法をとっていました。
古くは3万年前にはこの方法が使われていたようで、チェコでは刻みのしるしが入った木の棒が見つかっています。

動物の数、農作物の数、人間の数、太陽が昇る数…、様々なものをしるしと対応させることで数えていきました。
こうしていくうちにあることに気付く人が出てきます。

10頭、10個、10人、10日…、単位は違えど"10"という概念が共通するということです。
このことに気づけば"数"という概念が生まれるのに時間はかかりませんでした。



数を数える


数の概念が生まれると一目で数がわかる記録方法が必要となりました。
現在は「1、2,3…」といったアラビア数字が一般的ですが古代では単に棒の数で示していました。

例えば、紀元前3400年ごろの古代エジプトで用いられたヒエログリフは、1の位が縦棒、10の位以上はそれに対応する表記がありました。(図1。1000000がウェイにしか見えない…)
ヒエログリフ
図1:https://kotobank.jp/word/%E6%95%B0%E5%AD%97-540436

これと似たような体系は今でも残っていて、ローマ数字がヒエログリフと似たようなものでした。

他にもシュメール文字やギリシャ文字も同じような表し方でした。
これらは10や100の倍数に対応する記号もある体系で、表記がスッキリする代わりに覚えなければいけない記号の量が何倍にもなる、というものでした。



位取り、という問題


上でも少し触れたアラビア数字は2000年以上前のインダス文明にまでさかのぼります。
インダス文明とか久しぶりに聞きましたね。ぼくは高校の世界史以来です。

アラビア数字が世界的に普及するようになった理由はそのシンプルさにあります。
ためしにローマ数字で計算をしてみてください。とってもやりにくいはずです。

これは単に慣れとかの問題ではなく、位取りができないという大きな問題があるからです。
位取りとは数字の置かれる位置に意味を持たせることで、これができないと表す数字がとても煩雑なものになってしまいます。

その煩雑さを一掃できるアラビア数字はまさに大発明といっていいかもしれません。

フィボナッチ数列で有名なフィボナッチは『算盤の書』で「インドの数字は9つある。987654321。これに記号0を加えればどんな数でも書き表せるだろう」とアラビア数字を称賛しました。



次回は負の数や小数など、数の拡張の歴史を紹介しようと思います。

ばる 明治大学理工学部物理学科3年

楽しければ何でもいいやって思ってる

@gear_179

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