2017.01.02

数の歴史 part2

ばる

前回は数という概念について紹介しました。

今回は数の拡張をテーマ紹介したいと思います。

負の数


負の数が使われだしたのは6~7世紀のインドだといわれています。
物の所有が始まると負債という概念を表す数が必要となり考案されました。

実用されていたかは定かではありませんが、負の数の概念自体は中国で紀元前2世紀に書かれた『九章算術』という算術書に記述があったようです。
そこではガウスの消去法によって連立一次方程式を解くために導入されました。

ヨーロッパで使われだしたのは意外にも遅く、15世紀に入ってからでした。
しかし、ヨーロッパの科学者にとって負の数は受け入れがたかったようで、「理不尽な数」と言われ方程式の解にはならないと考えられていました。なんか虚数みたいですね。

小数


紀元前2800年ごろのインドではものの長さや重さを測る際に小数が使われていたようです。
インドの数に関する拡張の適応力はすごいですね…。

ヨーロッパに入ってきたのはそれからはるか後の1585年にイタリアで発表された論文に小数の記述があります。
この時の表記法は現在とは異なり、小数点の代わりに縦線を用いたものや位を丸で囲む表記法で書かれました。

小数
図1:すべて12345.6789を表す


現在の小数点による表記法が考案されたのは地図製作者かつ天文学者のジョヴァンニ・マジニ(1555年~1716年)で、それから20年ほどたってヨーロッパで広く使われるようになりました。

大きな数


負の数、小数ときて次に発展したのはより大きな数についてでした。
大きな数を表すには累乗を用いるのが便利ですね。
上の2つと異なり、起源はよくわかっていませんが1863年に出版された百科事典に10の累乗を用いた記述がされていたことから、この時代には一般的に使用されていたと思われます。

1900年代に入るとこうした累乗の表記法でも複雑になってしまうほど大きな数を扱う必要が出てきたため、様々な表記法が考案されました。
^を多数重ねる方法、n^^mは「n^nをm-1回行う」というものです。
他にはテトレーションという方法で、累乗をスッキリさせる表記法でした。

テトレーション
図2:上:n^^m 下:テトレーション

ちなみに数学で扱われた数の中でも最大のものがグラハム数と呼ばれています。
巨大な数すぎて宇宙のすべての物質をインクに変えたとしてもグラハム数を書ききることはできないといわれています。
これは数学の証明で用いられた最大の数としてギネスブックにも載っています。
グラハム数はとても面白い数なので気になった方は是非調べてみてください。



ばる 明治大学理工学部物理学科3年

楽しければ何でもいいやって思ってる

@gear_179

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